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宇治山哲平
うじやま てっぺい
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UJIYAMA Teppei
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初夏
しょか
- Early Summer
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1935(昭和10)
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技法・材質
木版・紙
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Tecniques,materials
Woodcut on paper
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形状
額装
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Shape
Framed
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- 版画
- Prints
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- 昭和前期
- Early Showa period.
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31.5×42.5
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昭和10年第3回西日本美術展に出品された作品。宇治山は昭和6年第3回第1美術協会展に木版画が初入選して以来、日本版画協会展や新版画集団(のち造形版画協会)展などにも出品して版画家としての地歩を固めつつあった。だが昭和9年、満を持して木版画4点を送った国画会展で思わぬ全作落選の憂き目に遭い、苦い挫折感を味わうことになる。当時の国画会版画部には平塚運一、川西英らがおり、永瀬義郎の所属する春陽会と並んでこれに入選することは新進版画家の夢であり憧れだったのである。一層の努力を重ねて翌10年の国画会展には入選を果たし、更に充実した創作活動を展開していくことになるのだが、この作品はこの頃制作された宇治山版画の秀作のひとつ。緊密な構成といい明快な色使いといい、宇治山の優れた造形センスを窺わせる作例である。