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宇治山哲平
うじやま てっぺい
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UJIYAMA Teppei
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歓
かん
- Rejoicings
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1975(昭和50)
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技法・材質
油彩・画布
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Tecniques,materials
Oil on canvas
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形状
額装
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Shape
Framed
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- 油彩・その他
- Oil Paintings
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- 昭和後期
- Late Showa period.
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131.5×163.0
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昭和50年、宇治山哲平65歳のときの作品である。画面中央の構成は人の笑顔を想起させるし、その周囲のブーメラン状の形態の組み合わせは、何やら小躍りする手足の様を思わせて愉快である。宇治山芸術におけるこのような幾何学的形態による画面構成は、一見難解にみえるが観る者にほのぼのとした気持ちを喚起させるものが多い。これはおそらく、題名から受ける具象的イメージを、丸や三角の平昜で親しみのある形態やシンプルな色使い、あるいはあたたかなマチエールのなかに容易に看て取ることができるからであろう。宇治山は作品の完成を待ってその題名をつけた。「題名は作品の解説ではない。それは作品の放つ香気のようなもの・・」宇治山の作品が、他の作家の抽象画よりも観る者により親しみを抱かせるのは、作家自身が単なる作品の創り手として主観的立場に終始せず、観者として自らの作品を客観的に「視る」姿勢を有していたことも一因ではなかっただろうか。