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岩澤重夫
いわさわ しげお
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IWASAWA Shigeo
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冬陽
とうよう
- Wintry Sun
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1984(昭和59)
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技法・材質
紙本彩色
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Tecniques,materials
Color on paper
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形状
額装
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Shape
Framed
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- 日本画
- Japanese-style Paintings
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- 昭和後期
- Late Showa period.
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119.8×214.4
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寒々しい鉛色の空に青白く輝く冬の太陽。神秘的な光に照らし出された雪原は、表面に残る風紋が激しい嵐の跡を物語るが、今はただ静寂につつまれている。
京都市立美術専門学校卒業後、堂本印象に師事した岩澤は、若い頃は師の作風に刺激され、抽象画やレリーフ状のオブジェなど実験的な作品も手がけているが、その後は、住まいのある京都や郷土大分の自然などを主なモチーフとしながら、心象に根差した風景画を制作した。本作品は、昭和59年に記録的な大雪に見舞われた九重高原に取材したもの。岩絵具を厚く塗り重ねた重厚な表現が印象的だ。岩澤はかつて、「昔の人たちは自然を宗教の対象にしたけれど、ボクも分からぬままにそれを信じているのかも知れない。」と語ったことがある。この画面からも、宗教的な荘厳さが伝わってくるようだ。